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2012年6月 1日 (金)

ミルギン峠 ラプサング峠 チェラムへ

5月8日、は、通算9時間も歩く事に成った。

 

ミルギン峠(4480M)ラプサング峠(4646M)を越え、チェラム(3870M)迄下るルート。

 

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雪のキツイ斜面を只ひたすら登る。

 

早朝の硬い雪を踏みしめる音だけが響いている。

 

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ジャヌーの南面が見えた。

 

一段と存在感のある姿だ

 

白い大きなスフインクスが、天高く聳えているようだ。

 

こちらから見るジャヌー南面は、山の下部分から眺められ、一段と高く大きく見える。

 

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ジャヌーは、一度見れば決して忘れられない姿をしている。

 

イギリス人が初登頂して、付けたイギリスらしい名前だ。

 

雪の急な登りを登ると、そこにはマカルー、ローツェ、ジャヌー、そしてエベレストがパノラマのように望め、その最高の景色に今までのしんどさもいっぺんに吹き飛んでしまった。

 

けれど、大変なのはここからだった。

 

一度急な雪の斜面を下ったかと思えば、又急な登りが続き、雪の照り返しと日差しはきつく肌を刺す。

 

温度が上がり雪は緩み、歩きにくい事この上なしだ。下ったかと思えば又登りと4700Mでの雪斜面を2時間もトラバースすることになった。

 

シェルパの表情も厳しくなり、後ろのガイドはこの谷を下りたとか言っている。大きな地震で山が崩れ道が変わっているらしいのだ。

 

終わりのないような上り下りの繰り返しで、道に迷ったのでは?と不安にもなってくる。

 

急な斜面は滑りそうで、一歩一歩を慎重に踏みしめて歩く事に神経を集中して、シェルパを信じて歩く。

 

歩くしかない。

 

前へ進むしかないんだ。

 

そのうちやっと登りが無くなって、下りばかりになった。

 

雪の上をお尻を付けて、一気に滑り降りたい気分だ。

 

急な下りが続き、足元に気を付けて進む。

 

足が限界に近く、少しの事で滑ってしまう。

 

シェルパがテント地が見えると遥か下を指差した。指の先には、小さく小さくテントの色が見える。

 

ゴールを見ながら、未だだ未だだと思いながら進むのは嫌いだ。

 

そのことをしている間に、ゴールになっていたと言うのが良い。

 

「まだ」とおもうより、「もう」と思える方が好きだ。

 

雪がなくなった道は急斜面で石が多く、その石で何度も滑って尻餅をつく、足が疲労で弱っている証拠だ。

 

テントが見えだしてからの距離が長く長く感じた。

 

着いた時はやり切った思いで、自分に感動してしまった程、キツイ道だった。

 

シェルパも着くと握手をし、抱き合って喜んでくれた。

 

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ホント、良く歩いたなあ。

 

この日の夕食は、やくの肉。

硬い、とっても噛みきれない程で、いつ飲み込んでいいか解らない。

考えずに飲み込むらしいのだが。

 

この日の夜は、最高の星空。

 

大きな星が、空いっぱいに輝いていた。

 

テントを開けはなし、暫く寝転んで空いっぱいの星を存分に楽しんだ。

 

山で見る星は、大きくて無数に輝いていて本当に綺麗。

 

今までは毎日雨か雪で、このトレッキング中で初めて星を見た気がする。

 

どんなしんどい体験も、こんな小さな事で全て忘れてしまう。

 

だから、又同じことが出来るんだよね。

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